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佳野さんの歌


私は統合失調症なのだが、それが一番酷かった時、佳野さんの歌ばかり聴いていた。佳野さんの音楽は、一聴すると、巷に溢れる、切ないラブソングのように聴こえるかもしれない。だけど、歌が背負っている、悲しみや、絶望、生きることや死ぬことへの胸の奥からの叫び、そしてやさしさ、そういう所が、所謂ポップソングとは全く別物だと思います。それは、彼女のお母さんが自死されたことを歌っているからだけではないと私は思う。
佳野さんの歌を聴いていると私は、自らが生きることを、肯定される、励まされる、もう少し生きていよう、と思える。こんなに悲しい歌なのに、原初的な、生きることのよろこび、を思い出させてくれる、貴重な音楽だと思います。